Schöne Fremde 美しき異郷 ヨーゼフ・フォン・アイヒェンドルフ ざわざわと 梢がおののくまるで今 この時分いにしえの 神々が崩れた塀を 取り巻くようで 銀梅花の 木々の陰密やかに にじむ光に夢うつつ まどうように何を私に 語るのか見事な夜よ 頭上… Continue reading “Schöne Fremde 美しき異郷”…
Lockung 誘惑 ヨーゼフ・フォン・アイヒェンドルフ 聞こえないか?木々たちのさざめきが外の静けさを通ってくる。惹かれないか?バルコニーから下へじっと耳を澄ませていたいと。そこには幾筋もの小川がゆきかい月影のもといとも美しく。そびえ立つ岩… Continue reading “Lockung 誘惑”…
Was es ist あるがまま Ver. 2 エーリッヒ・フリード そんなものは無意味だと理性が言うそうあるがままだよと愛が言う そんなものは不幸だと打算が言う痛み以外の何物でもないと恐れが言うそんなものは未来がないと見識が言うそうあるがままだよと愛が… Continue reading “Was es ist あるがまま”…
In der Fremde 見知らぬ場所で ヨーゼフ・フォン・アイヒェンドルフ 小さな川の せせらぎが 聞こえていてこの森の そこここで森ふかく せせらぎに 包まれていて僕は どこにいるのか わからない。 小夜鳴き鳥が 羽ばたいていて孤独に満ちた この場所で古き良… Continue reading “In der Fremde 見知らぬ場所で”…
この世を去るまえに エーリッヒ・フリード もう一度話しておこう人生のぬくもりについてこう思える人が、わずかでもいるように。ぬくもりなんかないでも、持てるかもしれない この世を去るまえにもう一度話しておこう愛についてこう言える人が、わずかでも… Continue reading “この世を去るまえに”…
月夜 ヨーゼフ・フォン・アイヒェンドルフ それは夜空が大地へとそっと口づけるようだった。薄花明りに大地がもう夜空の夢を見られるように。 風が畑を駆け抜けて穂はゆるやかに波打った。森は静かにさやめいて星澄み渡る夜だった。 そして… Continue reading “月夜”…
あるがまま エーリッヒ・フリード それは無意味だと理性が言うそうあるがままだよと愛が言う それは誤算だと打算が言う痛み以外の何物でもないと恐れが言うそれは見込みがないと見識が言うそうあるがままだよと愛が言う それは滑稽だとプライドが… Continue reading “あるがまま”…
そばにいたい エーリッヒ・フリード 君のそばにいたい今していることの最中で抜け出して君のもとへいってしまいたい ただ君だけを見て重ねた手と手より近くくちづけた唇より密接に君のそばにいたい君の中でやさしく君に近づいて外側から君にくちづけ… Continue reading “そばにいたい”…
きみ エーリッヒ・フリード 自由のないところではきみがその自由尊厳のないところではきみがその尊厳ぬくもりのないところ人と人の親しみのないところではきみがその親しみでありぬくもり心無い世界の、ココロ きみの唇と舌は問いかけと答え… Continue reading “きみ”…